(ニュース記事)天津爆発、猛毒神経ガス検出 習政権は地方政府に責任なすり付けか

天津爆発、猛毒神経ガス検出 習政権は地方政府に責任なすり付けか – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150819/frn1508191543007-n1.htm

 中国・天津市で起きた大規模爆発で、国営中央テレビは19日までに、事故現場の空気中から猛毒の神経ガスが検出されたと伝えた。一定濃度で吸い込むと、死に至る場合もある。市民の不満や不信感が拡大するなか、習近平指導部は、元副市長の規律違反などの調査を始めるとともに、企業幹部ら10人と経済開発区の幹部を拘束した。責任を地方政府に押し付ける狙いがあるとみられる。

 中央テレビは、現場に出動した消防幹部の話として、爆発の起きた付近の大気から化学兵器の1つ、神経ガスの成分が検出されたと伝えた。検出された神経ガスの詳細は明らかでない。

 北京化工大学の化学専門家の話として、神経性ガスを一定濃度で吸い込むと、呼吸困難や心臓停止が起こり、死に至る場合もあるとも伝えた。

 現場の倉庫には、爆弾の材料などに使われる硝酸カリウムや硝酸アンモニウムなど、40種類を超える危険な化学物質が少なくとも約3000トン保管されていた。これらの物質が神経ガスを発生させた可能性がある。

 こうしたなか、共産党中央規律検査委員会は18日、元副市長で国家安全生産監督管理総局の楊棟梁局長(閣僚級)に重大な規律違反と違法行為があり調査していると発表した。

 中国メディアによると、楊氏は天津市副市長を10年以上務めた地元の名士で、爆発があった倉庫を所有する中国企業「瑞海国際物流公司」と関係が深い化学工場で1990年代に副社長を務めていた。2012年に国家安全生産監督管理総局長に就任後、化学物質など危険物を扱う業者に対する許認可を緩めたとされる。

 また、瑞海国際物流公司の于学偉会長ら10人と、同市の経済開発区「浜海新区」の臨港経済区管理委員会の幹部ら2人が拘束されたという。

 中国人記者の間では、この企業の後ろ盾は地元出身の李瑞環・元政治局常務委員で、親族も経営に関与しているとささやかれている。事実とすれば、楊氏への調査は突破口にすぎず、捜査の手は元最高指導部メンバーに及ぶ可能性もある。

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