(ニュース記事)ビル・ゲイツ財団出資の企業が遠隔操作で16年使用可能な避妊チップを開発!

ビル&メリンダ・ゲイツ財団は世界最大の慈善基金団体であり、これまでにも次世代コンドームや装着補助器具の開発などに資金援助してきました。そのゲイツ財団が資金援助した企業の1つ「MicroCHIPS」は、ユーザーがリモートコントロールすることで最大16年間使用できる避妊チップの開発に成功しました。

アメリカのマサチューセッツ州にあるバイオテクノロジー企業のMicroCHIPSが開発に成功したのは、大きさが20×20×7mmの極小デバイスで、使用者の臀部(でんぶ)・上腕部・腹部の皮膚下に埋め込んで使用します。デバイスには幅1.5cmの小さな容器が埋め込まれていて、その容器に緊急避妊薬にも使用されるレボノルゲストレルという黄体ホルモン剤が注入されています。小さな容器はフタの部分に密閉性の高いチタンと白金が使用されており、デバイスに搭載されたバッテリーからフタの部分に電流が流れ、フタが一時的に溶けて容器内のレボノルゲストレルが少量ずつ体内に吸収される仕組みです。

使用者が妊娠を希望するときにはリモートでデバイスの電源をOFFにするだけで、電源をONにすれば再び使用可能です。デバイスの使用可能期間は16年で、世界中のどこを探しても5年以上使用できる避妊薬およびデバイスは存在しないとのこと。

MicroCHIPSが開発した避妊デバイスのアイデアは、Microsoftのビル・ゲイツ氏から着想したもの。ゲイツ氏がMITにあるロバート・ランガー氏の研究所を訪れたときのこと、ゲイツ氏が「使用者がリモートコントロールでスイッチを操作できて、しかも長い間使用できる避妊用デバイスは実現可能ですか?」とランガー氏に聞いたことが始まりです。ゲイツ氏の質問にランガー氏は「以前に開発したマイクロチップの技術を使えば実現可能かもしれない」と考え、MicroCHIPSと共同で開発がスタートしました。

デバイスを皮下に埋め込むという避妊方法は日本ではあまり聞き慣れませんが、海外では腕の内側などにホルモン剤を含んだ細長いプラスチック製の容器を埋め込む「避妊インプラント」が広く普及しており、デバイスを皮下に埋め込むことに抵抗はなさそうです。

なお、今回明らかになった避妊用デバイスは2015年に予備臨床検査が行われ、MicroCHIPSは2018年までの市場投入を目指しています。

ビル・ゲイツ財団出資の企業が遠隔操作で16年使用可能な避妊チップを開発 – GIGAZINE
http://gigazine.net/news/20140708-bill-gates-contraceptive-chip/

海外では、避妊インプラントが普及しているが、
避妊インプラントを使用したペットは、子宮の異常が確認
http://www.hara-animal.com/cgi-bin/hara-animal/sitemaker.cgi?mode=page&page=page5&category=0

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