(ニュース記事)ぼったくり大国・韓国 日本人去って中国人に襲いかかる「法外料金」の実態

 韓流ブームなどに乗って観光大国を目指している韓国で、外国人に法外な料金を請求するタクシーや土産物店などの「ぼったくり行為」が後を絶たない。政治的な摩擦などから激減している日本からの観光客に代わって増えている中国や東南アジアからの観光客らも被害に遭っている。韓国警察庁は首都ソウルで外国人観光客らを狙った違法行為を取り締まる「観光警察」を発足させるなど、汚名返上に躍起となっている。

 韓国を訪れる観光客で最も注意が必要なのが、「コールバン」と呼ばれる貨物営業車両を使ったぼったくりだ。

 韓国メディアによると、ソウル警察庁が今年9月にコールバンのドライバーら16人を摘発したケースでは、仁川国際空港や南大門、明洞などの繁華街で客待ちして、乗車させた外国人観光客に通常の5~10倍の料金をふっかけていた。

 韓国では、タクシーだけでなく、土産物店や飲食店などでも外国人観光客に対するぼったくりが盛んだ。

 土産物店では、客引きをしてきたガイドに支払う紹介料を、観光客が買い物した金額に上乗せするシステムがとられている。また、両替所もガイドと連携、公式の為替レートよりも割高に両替して、利益を折半する詐欺的な行為もある。

 韓国の飲食店では一般的に、キムチやナムルなど、「パンチャン」と呼ばれる小皿料理が無料で提供される。しかし、一部の店では、事情を知らない外国人観光客に料金を請求したりするケースも多い。

韓国法務省などによると、今年1~9月に韓国を訪問した日本人は約204万人で、円安の影響や日韓の政治的な摩擦などで前年同期の4分の3に急減している。

 代わって急増しているのが中国からの観光客。今年1~9月に約309万人と前年同期比約1・5倍となり、年間の訪問者数で中国人が日本人を初めて上回る見通しとなっている。

 観光大国を目指す韓国にとって中国人観光客は、日本人に代わる新たな頼みに綱となっているが、中国人観光客に対してもぼったくり行為が横行している。

 最近は美容整形を目的に韓国を訪れる中国人の女性観光客が増えているが、韓国人客に比べて2、3倍の料金を請求するのが当たり前になっているとしている。また、知人の紹介や現金での支払いで割引制度があっても中国人観光客には教えないという。

 また、中国人を対象にしたツアーでも滞在時間の大半が免税店やショッピングセンターでの買い物にあてられ、観光スポットが外されるスケジュールが多くあるといい、中国人観光客からも不評をかっている。

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