(ニュース記事)ユネスコ事務局長の素性 中国の抗日行事に参加 父は共産党機関誌編集長だった

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 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界記憶遺産に、中国が申請した「南京大虐殺文書」が登録された問題で、イリナ・ボコバ事務局長(63)が「中国寄りではないか」と問題視されている。旧共産圏のブルガリア出身で、初の女性事務局長だが、一体どんな人物なのか。

 ボコバ氏は先月、北京で行われた抗日戦争勝利70年記念行事に出席した。ネット上には、習近平国家主席との記念写真や、軍事パレードを見学する写真が掲載されている。これらが、ユネスコの使命である「国際平和と人類の福祉促進」にどうつながるのか、まったく不明だ。

 外交資料によると、ボコバ氏は1952年生まれ。76年に国立モスクワ国際関係大学でMBA取得し、77年に共産党独裁体制下のブルガリア外務省に入省した。父親はブルガリア共産党機関誌の編集長で、まさに「共産党生え抜き」の外交官と言っていいだろう。

 同国は89年に独裁体制が終焉。ボコバ氏は96年から97年まで外相、2001年から国会議員などを務め、09年にユネスコ事務局長を、日本の松浦晃一郎氏から引き継いだ。

 今年8月、安倍晋三首相も出席した「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」に参加するために来日し、岸田文雄外相と会談している。

 外務省によると、岸田氏は「今後とも、ユネスコと連携していきたい」といった趣旨を語り、ボコバ氏は日本のユネスコの活動に対する貢献に謝意を示したという。

 だが、日本訪問直後に、北京での抗日行事に出席しているところをみると、「単なる社交辞令」だった可能性は高い。

 ボコバ氏は来年の国連事務総長選を見据えて、「女性初の事務総長」に名乗りを上げている。軍事パレード参観や世界記憶遺産登録で、常任理事国である中国のご機嫌を取ったのではないか。

 韓国出身の潘基文(パン・ギムン)事務総長の後任がそんな人物とすれば、日本だけでなく、世界にとって悪夢かもしれない。

(一定期間経過後に消えてしまうようなニュース記事を掲載しています。)

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