(ニュース記事)デモをすべき場所は国会前ではなく中国大使館前ではないか H・S・ストークス氏

デモをすべき場所は国会前ではなく中国大使館前ではないか H・S・ストークス氏 (1/2ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150914/dms1509141140001-n1.htm

 安全保障関連法案の国会審議が佳境に入ってきた。自公与党が来週中に参院で成立させる方針を固めたのに対し、野党は法案の成立阻止に向けて内閣不信任決議案の提出などを模索している。こうしたなか、米紙ニューヨーク・タイムズや、英紙フィナンシャル・タイムズの東京支局長を歴任した、英国人ジャーナリスト、ヘンリー・S・ストークス氏が語った。

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 野党の安保法案反対論を聞いていると、情けなくなる。共産党や社民党が「戦争法案」「徴兵制反対」などと無責任と思える扇動をするのは仕方ないが、3年3カ月でも政権を担当した民主党の幹部までが「法案は憲法違反」「廃案にする」と主張しているからだ。

 60年安保闘争に比べれば静かだったが、虚構の扇動に乗って、先月末に国会前で行われた大規模集会には約3万3000人(警察当局の把握)もの人々が集まった。残念というしかない。戦後70年過ぎても「国を守る」「国民を守る」という気概もなく、「安全保障は米国に任せておけばいい」というのか。

 すべての国家は自衛権を行使できる。それは集団的自衛権の行使も含まれる(国連憲章51条)。

 ただ、日本はGHQ(連合国軍総司令部)が懲罰として押し付けた憲法の第9条で、権利を「保有」するが「行使」しない、と解釈してきた。今回の法案は、その矛盾を少し改善したものだ。

 安倍晋三首相が法整備に乗り出したのは、中国の軍事的脅威が現実となっているうえ、同盟国・米国の力にかげりが見えてきたからだ。主権独立国家のリーダーとしては、戦争のリスクを下げ、国民の命と財産を守るためには、当然の判断・対応といえる。

 こうしたなか、中国は3日、北京で「抗日戦争勝利70周年記念」の軍事パレードを行った。計50の部隊、約1万2000人の兵士らが参加し、弾道ミサイルをはじめ、40種類計500余りの装備と、20種類計200近くの軍用機が登場した。

 かつて、中国海軍の司令官が「太平洋を東西に二分割して、米中で管理しよう」と、米太平洋軍司令官に提案して一蹴されたが、本気だろう。中国は現在、東・南シナ海で軍事的覇権を目指している。台湾も沖縄も狙っている。これに反発する、日本や欧米諸国を牽制しているのだ。

 大規模集会に参加した若者について、一部の海外メディアが「日本の若者は目覚めた」と報じていたが、まったく視点がズレている。彼らは現実が見えなくなっているのだ。外国特派員のレベルの低さにはあきれる。中国首脳はきっと記事を読んで、ほくそ笑んでいるのではないか。

 現在、軍国主義と帝国主義を実践している大国は、中国である。安倍首相率いる日本ではない。野党や若者、左派メディアが抗議すべきは、人権を無視して軍拡に邁進する中国だ。目覚めよ日本人。大規模集会は国会前ではなく、東京・元麻布の中国大使館前で行うべきではないか。

(一定期間経過後に消えてしまうようなニュース記事を掲載しています。)

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