(ニュース記事)韓国、MERS封じ込め失敗で大混乱 隔離措置3千人超に 隣国に波及の懸念

韓国、MERS封じ込め失敗で大混乱 隔離措置3千人超に 隣国に波及の懸念 (1/2ページ) – 政治・社会 – ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150605/frn1506051700006-n1.htm

 中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの猛威にさらされている韓国。死者、感染者は増え続け、自宅などで隔離待機する人数は3000人超になる見通しだ。院内感染した医師が大規模な地域行事に参加していたことが発覚し騒然となったが、この医師が「(参加当時は)鼻炎以外の症状は出ていなかった」などと開き直って猛反論するなど新たな混乱も生んでいる。このMERS禍、隣国へ飛び火するのは必至の情勢で、封じ込めに失敗した朴槿恵(パク・クネ)政権に国際社会から批判が集まりそうだ。

 ソウルの病院に勤務しMERSに感染した医師(38)が、1500人以上が集まった地域の行事などに参加していた問題で、ソウル市は5日、行事参加者全員を自宅に隔離する作業を進めた。

 医療に携わる者としての自覚と責任感のなさに韓国民も呆然としているが、この医師は現地メディアの電話インタビューに応じ、「(私が)大勢の市民と接触したという(ソウル)市長の会見は100%ウソ」「行事に参加した(5月)30日に私の症状が悪化していたというのもウソ」と全否定。さらに「31日まで持病のアレルギー性鼻炎以外の症状はなかった」「(会見したソウル市長に対して)最後まで責任を追及するつもりだ」と猛反論した。

 だが、感染者を出した病院に勤務し、罹患リスクを知りながら行事に参加、結果、発症しているだけに反論には説得力がない。これまでの感染経路は病院内だけだったが、院外でも感染リスクが広がったことで国内の混乱に一層拍車がかかっている。

 こうしている間も“犠牲者”は増え続け、5日未明、新たに1人が死亡、ほかに5人の感染が確認された。これで死者は4人、感染者は死者を含め41人となった。4日時点で韓国政府が自宅や施設での隔離措置をとっているのは約1600人。こうした人が2倍に増える見通しという。

 中国や台湾などからの旅行キャンセルも相次ぎ、日本でもその動きは広がる。

 韓国人男性の感染を確認した中国の広東省に電子部品工場があるソニーは、担当部門の社員の現地への出張を自粛している。ライオンは韓国に加え、感染報告があるアラブ首長国連邦(UAE)などへの出張の延期の検討に入った。

 大手商社は出張禁止などの措置は取っていないが、社員に手洗いやうがいの励行など注意を喚起している。日立製作所や大和証券グループ本社は、ソウルで働く社員などに注意喚起した。

 一体いつ収束するのか。政権のダメージも深まるばかりだ。

(一定期間経過後に消えてしまうようなニュース記事を掲載しています。)

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