(ニュース記事)正恩氏「政権転覆」おびえるシナリオ 国内不満分子決起 暗殺&クーデター警戒

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 暴走はどこまで加速するのか。「水素爆弾」の実験に踏み切ったと明らかにした北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記。幹部を次々と粛清するなど独裁体制を強める中で、行動をエスカレートさせている。正恩氏の狂気じみた振る舞いの背景に「暗殺やクーデターへの恐怖がある」(専門家)との指摘もある。暴走将軍がおびえる政権転覆のシナリオとは-。

 核の脅威で世界を威嚇する一方、国内は恐怖政治で支配する正恩氏。

 その背景に、死亡した父・金正日(キム・ジョンイル)総書記から最高指導者の地位を引き継いだ直後に起きたとされる暗殺未遂事件を指摘する声がある。

 韓国メディアなどによると、事件は、正恩氏が第1書記の座に就いた7カ月後の12年11月3日に起きた。

 韓国国防省で分析官を務めた経験を持つ拓殖大学客員研究員の高永●(=吉を2つヨコに並べる)(コウ・ヨンチョル)氏は、「正恩氏の視察先である平壌市内のスケート場などで複数の実弾入り機関銃が見つかった。警備担当の関係者が処分され、事件の首謀者として(正恩氏のおじの)張成沢(チャン・ソンテク)氏が疑われた。この事件のトラウマが後の幹部の大量粛清に繋がったともいわれている」と指摘する。

 韓国の情報機関、国家情報院によると、正恩氏が政権を発足させて以降、約4年間で約100人に上る幹部が処刑されている。

 半島情勢に精通する「コリア・レポート」編集長の辺真一(ピョン・ジンイル)氏は、「幹部の処刑では火炎放射器を使い、墓も建てさせないといわれている。これは報復を恐れている証左だ。存在そのものを消し去ることで、処刑された者の家族や部下らが、正恩氏への報復の意思を持たないように仕向けている」とみる。

 正恩氏は最近、現地指導などで外出する際に厚手の外套を脱ぐ場面がほとんどなくなったが、「暗殺を警戒して防弾チョッキを着ているためではないかとの憶測も出ている」(辺氏)という。

 恐怖政治を敷く正恩氏の核・ミサイル開発への傾斜によって、北の経済状況は悪化の一途をたどっている。現在の北の情勢について脱北者の1人は、「前政権に比べて食糧事情は悪化、物価も上昇している。生活が苦しくなる一方で党のプロパガンダのための学習会が週1回から週2回に増えるなど、監視体制は強まっている」と証言する。

 こうした状況下で政権転覆も現実味を帯び始めている。

 「今後、クーデターや暗殺の動きが出てくる可能性は十分にある。脱北者の中には、正恩政権の内情に詳しい軍人や警察関係者、情報部員も多くいる。彼らが北に潜入してテロを企てるというシナリオは十分ありうる」と辺氏。

 国内の不満分子が決起する可能性もある。

 「正恩氏は自分の側近をも容赦なく処刑している。それだけに身近な人間が刃を向ける可能性がある。考えられるのは、警備隊や警備を担う護衛部隊のトップクラスや青年将校の蜂起だ。彼らは次の粛清の順番は自分だと戦々恐々としている。『やられる前にやる』という発想だ」(高氏)

 核実験で有頂天の独裁者だが、いつ寝首をかかれてもおかしくない状況だ。

(一定期間経過後に消えてしまうようなニュース記事を掲載しています。)

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