(ニュース記事)石油価格の下落はロシアの意図? 狙いは米国の“ドル崩壊”か

 ★ニュースディープスロート ベンジャミン・フルフォード

 Q.G20での孤立に、原油価格の低迷。ロシアは苦境に立たされている?
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 G20の独ロの密談に注目! 原油価格暴落によりドル崩壊するアメリカが苦境に立っている!

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 オーストラリアのブリスベンで行われたG20首脳会議に関し、日本や米系メディアは「プーチンの孤立」をこぞって書き立てた。ウクライナ問題に対する各国からの批判にさらされ、総スカン状態だったというのだ。CNNのニュース映像でも、プーチンが一人で昼食を取る映像が繰り返し流された。

 さらに、公式日程が終わっていない11月16日にプーチンが帰国したことも、「あまりの孤独に嫌気がさしたから」と報じた。

 しかし、実際のところプーチンは孤立などしていなかった。G20を早退したのも「用が済んだから」にほかならない。

 実は15日夜、プーチンと独メルケル首相は、2人きりで4時間にもわたる密室会談を持っている。メルケルはロシア語に、プーチンはドイツ語に堪能なため、通訳すら交えることはなかった。ちなみにモスクワに戻ったプーチンは、18日にドイツの外相と75分にわたる会談を行っている。

 両会談の内容は明らかにされていないが、EU-ロシアの関税を撤廃する「リスボンからウラジオストクまでの自由貿易圏構想」について話し合いが進められているものとみられる。

 アメリカに同調し、8月に本格的に対ロ制裁に踏み切ったEUは経済が疲弊し、ロシアとの関係改善の道を模索していた。EUにとって、この構想は渡りに船。ロシアと最も太いパイプを持つドイツが交渉役を務めたのだ。「アメリカ外し」を画策するプーチンにとってもこの構想は魅力的だ。実現すれば、EUという大口顧客をアメリカから奪うことができる。

 ■サウジ皇太子とも密談、石油価格の下落を画策?

 またプーチンはG20でもう一人、別の人物とも密談した。サウジアラビアのサルマン皇太子だ。

 米系メディアは最近、「エネルギー価格の低迷は、中東やロシア経済にマイナスの影響を与えている」と盛んに伝えている。しかし、すでに油田・ガス開発の初期投資を回収した中東やロシアにとって、ダメージは限定的なのだ。

 私は、エネルギー相場の低迷はむしろロシアの意図に基づくものだと見ている。目的は、エネルギーの相場を下げ、シェールガス採掘の採算を合わなくさせることだ。サルマン皇太子との会談でも、原油価格の抑えこみについて話し合いが持たれたのではないか。エネルギー相場の暴落は、産油国よりも“石油本位制”をとる米ドルにより大きな被害をもたらすのだ。

 一方で日本では、水素で走る燃料電池車がまもなく発売され、インドでは石炭より低コストで発電できる太陽光発電所がいくつも誕生しつつある。クリーンエネルギーの普及は、アメリカの横暴を許さないクリーンな国際社会も実現するというわけだ。

 ◆G20が閉幕。世界経済の成長引き上げを最優先課題に

 オーストラリア東部・ブリスベンで開かれていたG20(主要20か国地域首脳会議)は11月16日に閉幕した。G20各国は公共投資・国内投資の促進や金融環境の改善など投資戦略を実行し、世界経済を2 兆ドル以上引き上げるための行動計画を採択。ロシアのプーチン大統領は採択を前に一足先に帰国した

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http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20141210/zsp1412101130001-n1.htm

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