(ニュース記事)【賞賛されていた陸海軍 知られざる日本】ロシア、強制労働に耐え日本将兵が建設した建造物に驚き

 ロシア極東部の中心都市、ハバロフスク。市内を走る自動車の多くが、日本の中古車である。中古だが、故障もなく走り続ける日本車は人気が高く、そのことがロシア人の日本への高い評価につながり、憧れを抱かせ、好印象を与えている。

 ハバロフスクには極東軍事博物館がある。

 出征兵士の無事を願った寄せ書きの日の丸や、貫通痕が痛ましい鉄兜などが展示されていた。壁一面の大パノラマは、日ソ中立条約を破棄して満州になだれ込んできたソ連軍と日本軍との戦闘の模様であった。この戦いの停戦後、ソ連はあろうことか60万人もの日本軍将兵をシベリアに強制連行し、過酷な環境下で強制労働を強いた。

 ハバロフスクは将官収容所があり、満洲国皇帝、溥儀(ふぎ)も収容されていた。日本軍将兵は「いつか帰れる!」と祖国を夢見て、たとえ捕らわれの身になろうとも日本軍人としての誇りを胸に、過酷な強制労働にも耐え続けた。

 レーニン広場に建つ公務員大学は、この地に抑留させられ日本軍将兵によって建てられた建造物だ。半世紀以上たってもびくともせず、今でも使われている。ロシア人はこうしたことで日本人を称賛し、そのすごさを手放しで語る。ロシア人は、日本人が、中国人や韓国人などと大きく異なることをよく知っている。

 そして忘れてはならないのは、ロシアでは、中韓両国のような偏った反日教育は行われていないことだ。うんざりする中国や韓国との外交関係から、日本がシフトチェンジするヒントとなろう。

 ハバロフスクの繁華街、ムラビヨフ・アムールスキー通りの商店には、生活物資や食料品があふれていた。多くは国境を接する中国産だという。同時にそれは、ロシア人の警戒感を増幅させている。

 かつてロシアの大統領候補とも目された元安全保障会議書記のアレキサンドル・レベジ氏は、講演で「ロシアのシベリア・極東地域に、中国人の静かな侵略が始まっている」と懸念を示し、「増大する中国とイスラム勢力に対抗するため、日本をはじめとする太平洋アジア諸国との結束を強めなければならない」という「新地政学的戦略プラン」を発表した(『産経新聞』1997年9月19日)。

 この予測は見事に的中している。プーチン露大統領は、中国の脅威に対抗すべく、極東ロシア地域の発展のために日本の資本と高い技術力を呼び込もうとしている。

 安倍晋三首相とプーチン氏は2013年4月29日、モスクワで歴史的な日露会談を成功させた。安全保障分野での歩み寄りは画期的であり、同年11月には1回目の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を実現させた。日露両国は、平和条約締結に向けて確実に歩み出したのである。

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